未使用車の走行距離は何kmまで?0kmではない理由と購入前の確認ポイント
「走行距離 12km」。
在庫車情報を眺めていてこの数字に目が止まった方もいるはずです。未使用車なのだからメーターは0kmのはず。誰かが乗った車なのだろうか。プライスボードの小さな数字が、購入をためらう理由になることもあります。
結論から言えばこの程度の距離は心配いりません。工場を出てから店頭に並ぶまでに、車は何度か自分のタイヤで少しだけ動くからです。一方で、走行距離が多すぎる車や、距離は少なくても時間が経っている車には、見ておきたい点があります。中でも大事なのは距離と「時間」の両方を見ることです。
未使用車の走行距離はどのくらいが普通なのか、なぜ0kmにならないのか、何kmを超えたら注意すべきか。埼玉県鶴ヶ島市で軽未使用車を中心に販売しているオートセンター新生が、販売の現場で見てきたことをもとにご説明します。
未使用車の走行距離は何km?目安は数km〜数十km

未使用車の走行距離は数kmから数十km程度が一般的です。軽自動車でも、トヨタや日産のコンパクトカー、SUVなどの普通車でも、この傾向は変わりません。
そもそも未使用車とは、ナンバーの登録(軽自動車は届出)だけを済ませ、誰も使用していない状態で販売される中古車です。自動車公正取引協議会のルールでは「初度登録(届出)された車両で、使用又は運行に供されていない車両」と定められています。
ポイントは「使用していない」という部分です。走行距離が0kmであることは条件になっていません。人が通勤や買い物に使ったわけではなく、販売に向けて車を動かした分だけメーターが進んでいる。それが未使用車の走行距離です。メーターの数字の意味を知っておくだけで、在庫を見るときの不安はかなり減ります。
ちなみに、新車として納車される車もメーターがぴったり0kmとは限りません。工場や輸送の過程で動く距離は新車も未使用車もほとんど同じです。
未使用なのに走行距離があるのはなぜ?主な4つの理由

では、その数kmから数十kmはどこで走った距離なのでしょうか。主な理由は次の4つです。
1. 工場内での移動と出荷前の検査
完成した車は生産ラインから検査場、出荷ヤードへと自走で移動します。ブレーキやライト、走行性能の検査でも車を動かします。この段階ですでに数kmが記録されることがあります。
2. 積み込み・陸送での移動
工場から販売店まではキャリアカー(車を運ぶトラック)や船で運ばれるのが一般的です。ただ、積み込みや荷降ろしのたびに、ドライバーが運転して車を動かします。港や物流センターでの移動も含めると、少しずつ距離が増えていきます。
3. ディーラーから販売店への回送
未使用車はディーラーなどがナンバー登録をした後、中古車として販売店に流通します。ディーラーの店舗から販売店への回送で一般道を自走することがあります。ナンバーを付けてから別の店舗へ移す場合も同じです。距離が数十kmになる車は、この移動が加わっていることが多いです。決算期など登録が集中する時期にはディーラーで登録済みの車がまとまって中古車市場に出てくることもあります。
4. 店舗内での展示や入れ替え
展示場では車を並べ替えたり、洗車場へ運んだりするたびに車を動かします。1回あたりはわずかでも、在庫期間が長くなれば積み重なります。
どの理由も、人が日常的に使った距離ではありません。走行距離が数十km程度なら、未使用車としてごく普通の状態です。
なお、販売店の納車前点検は売買契約を結んだ後に行われるのが一般的です。点検が完了した後の確認走行で、納車時のメーターが在庫表示より数km増えていることがありますが、これも使用による距離ではありません。
何kmまでが未使用車?100kmが一つの目安
走行距離が多い場合はどうでしょうか。
自動車公正取引協議会の資料では使用や運行に供されたと考えられる車は、未使用車と表示できないとしています。その目安として示されているのが、走行距離100km超の車両です。
さらに、走行距離にかかわらず次の車は未使用車と表示できません。
一般のユーザー名義で一度登録された車
ディーラーの試乗車
修理の間に貸し出す代車
そのほか、運行に供された車
つまり、未使用車として販売されている車は基本的に走行距離100km以下です。数百kmや1,000km以上の車に「未使用車」と付いていたら、表示の根拠を販売店に確認しましょう。
店頭やサイトの表示では走行距離とあわせて「登録済未使用車」「届出済未使用車」と書かれているかを見てください。よく耳にする「新古車」は通称で、協議会の会員である販売店は広告での使用が禁止されています。
走行距離から見た未使用車のメリット・デメリット

走行距離がほとんどないことは、未使用車を選ぶ大きな理由になります。ただ、距離が少ないからこそ見落としやすい点もあります。
メリット:使用による消耗がほとんどない
タイヤ、ブレーキパッド、ワイパーなどの消耗品がほとんど減っていない
前に乗っていた人の運転のくせや、たばこ・ペットのにおいを気にしなくていい
メーカー保証の対象期間内で、走行距離の上限(一般保証6万km、特別保証10万km)にも余裕がある
一般的な中古車では走行距離が増えるほど交換が必要な部品も増え、その分の費用もかかります。未使用車なら購入してすぐにメンテナンス費用がかさむ心配はほとんどありません。新車より安く、使用による消耗がほぼない。この組み合わせが、走行距離から見た未使用車の一番の魅力です。
デメリット:距離が少なくても「時間」は進んでいる
走行距離の数字が小さいと、それだけで「良い車」に見えがちです。けれど、メーターが止まっていてもカレンダーは進みます。
車検とメーカー保証は走行距離ではなくナンバー登録の日から数え始めます。走行距離10kmの車が2台あっても、登録から1か月の車と1年の車では、残りの期間がまるで違います。車検や保証、色・装備を選べない点など、未使用車ならではの弱みは別記事「登録済未使用車のデメリット」でまとめています。
購入後に後悔しないためには距離と登録からの期間をセットで見ることが大切です。予算や乗り換えの時期に合わせて、相場と条件を比べながら選ぶのがおすすめです。
年間の走行距離で考える|未使用車と中古車、どちらが合っているか

購入した後にどれだけ走るかも車選びの大切な判断材料です。
通勤や送り迎えで毎日乗る方は、年間の走行距離が1万kmを超えることも珍しくありません。走る距離が長いほど消耗品の交換時期は早く来ますし、メーカー保証の走行距離の上限にも近づきます。こうした方にはほぼ0kmから乗り始められて、保証の期間も距離も残っている未使用車が向いています。長く乗れる1台を選ぶほうが、結果として得になりやすいからです。
一方、週末の買い物に使う程度で、走る距離が少ない方もいます。その場合は数千km程度走った低走行の中古車を安く買うのも一つの考え方です。ただし、使用歴のある車は前の使われ方によって状態が変わるため、整備記録をしっかり確認しましょう。
買い替えの際は今の車の年間走行距離を一度振り返ってみてください。予算や車両価格が高いか安いかだけでなく、これからの乗り方に合った車を検討すると、最適な選択が見えてきます。
未使用車・試乗車上がり・低走行の中古車の違い
走行距離の少ない車は未使用車だけではありません。中古車の検索サイトで「走行距離100km以下」「1,000km以下」などの条件で探すと、さまざまな車が一覧に並びます。中には「未使用車」と思って見ていたら、実は試乗車だったという例もあります。違いを比較してみましょう。
比較項目 | 未使用車 | 試乗車・展示車上がりの中古車 | 低走行の中古車 |
走行距離の目安 | 数km〜数十km程度(100km以下) | 数百km〜数千km程度 | 数千km〜1万km程度 |
使用歴 | なし | 販売店が試乗などに使用 | 一般ユーザーが使用 |
表示 | 登録済未使用車・届出済未使用車 | 中古車(試乗車・展示車として販売) | 中古車 |
価格の傾向 | 新車より安い | 未使用車よりさらに安いことが多い | 年式・状態で幅がある |
確認したい点 | 初度登録年月、保管期間 | 試乗での使われ方、内装の傷み | 前の使用状況、整備記録 |
試乗車は多くの人が短時間ずつ運転しています。運転のくせが一人に偏らない反面、乗り降りが多いぶん、シートや乗降口の擦れが出やすい傾向があります。
低走行の中古車は使用歴のある車です。距離が少なくても短い距離の繰り返しや長期間の放置など、使われ方によってコンディションは大きく変わります。
価格を優先するか、使用歴のなさを優先するか。比べてみると、自分に合う選択肢が見えてきます。
走行距離に表れない劣化|長く在庫になっていた車の注意点

走行距離計が記録するのは車が動いた距離だけです。止まっていた間の変化はメーターの数字には表れません。距離は少ないのに登録から時間が経っている車は、次の点を見ておきましょう。
タイヤとバッテリー
タイヤのゴムは走っていなくても年数とともに硬くなります。タイヤの側面には製造年週が刻まれているので、販売店に見方を聞いてみてください。
バッテリーもエンジンをかけない期間が長いと弱りやすい部品です。納車前の点検で状態を確認してもらえるかを聞いておくと安心です。
保管状態と外装・内装
屋外に長く展示された車は日差しや雨の影響を受けます。ボディの小さな傷、ゴム部品の劣化、ホイールのくすみなどは、実車を見てチェックするのが確実です。シートのビニールが付いたままの車もありますが、それだけで保管状態の良し悪しは判断できません。
販売の現場で感じるのは、走行距離の数字よりこうした「時間の経過」を気にされるお客様のほうが、納得のいく1台を選ばれているということです。
走行距離の表示と記録の仕組み|メーターの数字は信用できる?

「この走行距離、本当に正しいの?」という不安を持つ方もいます。中古車の走行距離はいくつかの仕組みで守られています。
中古車は走行距離の表示が必須
自動車公正取引協議会のルールでは中古車の広告やプライスボードには走行距離を表示することになっています。未使用車も中古車なので例外ではありません。走行距離の表示がない車や、「不明」となっている車は、理由を確認しましょう。
車検のたびに走行距離が記録される
かつて問題になったメーターの巻き戻しを防ぐため、車検の際に記録された走行距離を車検証で確認できる仕組みがつくられてきました。現在は過去の車検で記録された最大の走行距離が残るようになっています。オートオークションの業界団体でも走行距離の不正を見つける管理システムが運用されています。
未使用車は「最初の記録」をつくる車
未使用車はまだ一度も車検を受けていません。つまり、車検での走行距離の記録はこれからです。購入時に確認できるのは、表示の数字と実車のメーターの2つ。この2つが一致していれば、まず問題はありません。
購入後は乗った分だけがそのまま記録に残っていきます。売るときにはその記録が「使用歴のない状態から自分だけが乗ってきた」ことを示す材料になります。
購入前に走行距離と状態を確認する方法
未使用車の走行距離と状態は次の手順で確認できます。
プライスボードや車両情報で走行距離と「登録済未使用車」「届出済未使用車」の表示を確認する
実車のメーターで表示どおりの走行距離かを確認する(メーターの表示を切り替え、トリップメーターではなく総走行距離を見る)
走行距離が100kmに近い、または数十kmを超えている場合はどこで走った距離かを聞く
車検証の初度登録年月(軽自動車は初度検査年月)を見て、距離の少なさと登録からの期間をあわせて判断する
タイヤの製造年週など、距離に表れない劣化がないかを確認する
走行距離の理由をきちんと説明してくれる販売店ならほかの情報も安心して確認できます。
在庫を一覧で比べるときは車両本体価格だけでなく、走行距離と初度登録年月を並べて見ると、条件の違いが分かりやすくなります。
サイトで気になる車を見つけたら、事前に予約してから来店すると実車のメーターを確実に確認できます。
よくある質問

Q. 未使用車の走行距離は0kmにならないのですか?
A. 0kmの車はほとんどありません。新しい車であっても、店頭に並ぶまでの間に工場内の移動や検査、陸送の積み降ろし、ディーラーや販売店間の回送、展示場での入れ替えなどで少しずつ車を動かすためです。数kmから数十km程度が一般的です。
Q. 走行距離が100kmを超える未使用車はありますか?
A. 自動車公正取引協議会の資料では走行距離100km超の車は通常「登録(届出)済未使用車」と表示できないとされています。100kmを超える車が未使用車として販売されていたら、表示の根拠を販売店に確認しましょう。
Q. 走行距離が少ない試乗車と未使用車は何が違いますか?
A. 試乗車は販売店が試乗に使った車です。走行距離が少なくても「運行に供された車」なので、未使用車とは表示できません。使用歴がないかどうかが大きな違いです。
Q. 未使用車に慣らし運転は必要ですか?
A. 未使用車も走行距離はわずかなので、メーカーが新車向けに示している案内が参考になります。最近の車は厳密な慣らし運転が必要ないことも多いですが、メーカーによって推奨が異なります。取扱説明書の案内に従い、最初のうちは急加速や急ブレーキを控えると安心です。
Q. 走行距離の少なさは、売却や買取の査定で有利になりますか?
A. 査定では年式と走行距離が大きな判断材料になります。未使用車は購入時点の走行距離が少ないため、同じ年式の一般的な中古車と比べて走行距離の面で不利になることはありません。売るときの査定額は購入後にどれだけ走ったかと、車の状態で決まります。
Q. 走行距離が少ない未使用車でも故障のリスクはありますか?
A. 使用による故障の可能性は低いものの、ゼロではありません。製造時の不具合が原因の初期トラブルは、メーカー保証の対象になるのが一般的です。長期保管によるバッテリー上がりなどは、納車前の点検で確認してもらいましょう。
Q. 走行距離は少ないのに安い未使用車は何か問題があるのですか?
A. 同じ車種の他の在庫より安い車には理由があります。多くの場合、初度登録から時間が経っている、モデルチェンジ前の型である、人気の少ない色であるといったケースで価格が下がっています。走行距離と合わせて、初度登録年月と装備の内容を確認しましょう。
まとめ|走行距離の少ない未使用車を探すならオートセンター新生へ
未使用車の走行距離は店頭に並ぶまでの移動で動いた距離です。数字だけで不安になる必要はありませんが、見るべき点はあります。
未使用車の走行距離は数km〜数十km程度が一般的。0kmでないのは工場・陸送・回送などで車を動かすため
走行距離100km超の車や、試乗車・代車は未使用車と表示できない
距離の少なさだけでなく、初度登録年月・タイヤ・保管状態もあわせて確認する
オートセンター新生は、埼玉県鶴ヶ島市にある軽未使用車の専門店です。展示在庫は250台。スズキ、ダイハツ、ホンダなど人気メーカーの軽自動車を中心に、走行距離や初度登録年月を見比べながら選べます。
中古車の販売に加え、車検(車検の速太郎)や鈑金修理も自社グループで行っているので、納車後の点検や車検まで同じ窓口でご相談いただけます。
走行距離や状態について店頭で気軽に質問できる知識のあるスタッフがお待ちしています。鶴ヶ島・坂戸・東松山・川越など近隣エリアからも多くの方にご来店いただいています。
お近くで未使用車を探している方は、在庫車情報を利用してまずは走行距離や初度登録年月を見比べてみてください。
「この走行距離はどこで走った分?」といった質問にも、実車を前にお答えします。





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